上黒川花祭りについて

 天の御中主神 御世は一万八千年 天神七世千人皇子 高皇産霊神 御世は一万八千年地神五世 地神五世始め天照皇大神 国を守りて蘇神等が国を守りてせんない事とて 日月を奪い取り 天の岩戸へ引きこもらせ給ふ時 諸神等が岩戸の前で神楽を舞あそばされ 其の子舞けゐさんみよゑんまなり 五人の神楽男に八人の花のや をとめ五人の神楽男は五智如来を唱え 歌をうたい 八人の花のや乙女は八千エンドクの数珠をくり歌う

故・仲沢利治著「上黒川の花祭り」より

花祭りには、発生についてを明らかにする記録および資料が無いため、いつごろから奥三河地域で行われるようになったのかは不明です。記録としては、文禄2年(1593年)の花祭次第書が残されており、少なくともこのころには行われていたようです。一説によると、花祭りには700年の歴史があるともいわれています。また、伊勢神楽、大和神楽などの神楽芸能に関係しているということです。

衣装を身にまとい、舞庭という空間の中において太鼓と笛の音色にのせて舞う。もちろん、太鼓と笛の音色のみということはありません。その空間の中には、祭りをはやしたてる人もいます。「て~ほへ・てほへ!」などの掛け声とともに、その空間にいる人、そして神様とともにみんなで盛り上がるのです。

花祭りは、豊根村の上黒川地区の場合、舞庭での舞は1月3日の夕方5時ごろから1月4日の朝10時ごろまでやってます。一番盛り上がるのは、11~2時ごろで、真夜中です。そのころになると、祭りの勢いは最高潮になります。

場所は、「湯~ランドパルとよね」から徒歩数分のところにあります。熊野神社の境内の中、一年に一度花祭りのために使われる舞堂が会場になります。目印は、太鼓と笛の音色です。